講演抄録/キーワード |
講演名 |
2008-06-20 13:50
同時多重に発生する過渡故障を前提とした高信頼プロセッサ設計 木村真琴・新井雅之・○福本 聡・岩崎一彦(首都大東京) DC2008-13 |
抄録 |
(和) |
近年の半導体関連技術は微細化,低消費電力化,高性能化を主軸に目覚ましい進歩を遂げてきた.しかし,これらの技術進歩は過渡故障に対する半導体素子の耐性低下を同時にもたらしてきた.現在の過渡故障対策は高々数ビットの誤りを前提としており,回路内の複数の部位で誤りが発生した場合などには対応できない.これを踏まえ,本研究では過渡故障が同時多重に発生する事態を想定して,
車載用や航空宇宙用など特定用途向けに,プロセッサを高信頼化する手法を提案する.具体的な故障モデルとして,キャパシタ放電に伴う電磁波による過渡故障を仮定する.この故障モデルでは,従来の高信頼化手法が適切に機能しない可能性がある.提案手法は,一般的な二重化と比較による誤り検出に時間的冗長性を加えることでこれに対応する.この方式では命令1ステートごとに演算と比較を行うため,通常のプロセッサに比べ2倍の実行時間を要するが,信頼性の著しい向上が見込める.この方式を適用したプロセッサをハードウェア記述言語VHDLで記述し,顕在化した誤りに対する状態回復率を信頼性の評価尺度として,シミュレーションによる評価を行った. |
(英) |
We propose the methodology to make a highly reliable processor against multiple simultaneous transient faults. In our proposal, the electromagnetic waves caused by short-circuit discharge of a capacitor is adopted as fault model. Since the basic concept of our methodology is space and time redundancy, we expected notable improvement of dependability in exchange for hardware and performance overheads. We applied the methodology to the processor described by VHDL and evaluated its reliability by logic simulation considering the recovery rate against activated errors as a reliability evaluation measure. |
キーワード |
(和) |
過渡故障 / 同時多重発生故障 / 高信頼プロセッサ / / / / / |
(英) |
Transient Fault / Multiple Simultaneous Faults / Highly Dependable Processor / / / / / |
文献情報 |
信学技報, vol. 108, no. 99, DC2008-13, pp. 13-18, 2008年6月. |
資料番号 |
DC2008-13 |
発行日 |
2008-06-13 (DC) |
ISSN |
Print edition: ISSN 0913-5685 Online edition: ISSN 2432-6380 |
著作権に ついて |
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DC2008-13 |