抄録 |
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現在,健康保険証の資格確認の過誤に起因したレセプトの返戻処理が年間1000万件を超えて発生し ており,これに要する事務経費が医療機関等の大きな負担となっている.このため,厚生労働省は,平成 30 年度か ら公的個人認証サービスを用いたオンラインでの健康保険資格確認の実施を予定している.一方,生活習慣病の予 防等を目的として,生涯に渡る個人健康管理の必要性が指摘されている.これらの背景を踏まえ,本研究では資格 確認時の通信手順に着目し,時刻情報を付加することで,“何時・誰が・どの医療機関等を受診したか”を示す受診 履歴データの生成手法とその特性を明らかにした.さらにこの受診履歴データを用いて,明示的な患者同意を含め た当該本人の過去の医療情報に対するアクセス手順案を示し,その有効性を確認した. |