抄録 |
(和) |
本研究では, 距離画像を用いた顔面の対称性に対する動態解析手法を提案し, 空間特徴量と時系列特徴量の変化に着目して顔面の形状解析を行うことで, 表情の微細な物理特性解析を目指す. 提案手法では顔面の対称性を定量化するため, 顔面の左右の形状変動量を利用する. 顔面の形状変動量は, 各画素にて曲率を算出し, しきい値に応じて離散化することにより算出する. 異なる時間フレームにおいて同一画素の離散値を比較し, 異なる離散値を有する画素の数によって形状変動量を求める. さらに, 顔面の左右それぞれの形状変動量を用いて顔面の対称性を算出する. ここでは, リハビリテーションの現場での臨床応用など, 距離画像を用いた顔面の対称性の動態解析の応用例を示すとともに, 検証実験を通じて提案手法の有効性を示し, 距離画像を用いた表情の動態解析の可能性を示す. |