講演抄録/キーワード |
講演名 |
2008-01-18 14:15
電携帯機器の落下衝撃によるはんだ接合の信頼性 ○雨海正純・佐野裕幸(日本テキサス・インスツルメンツ) CPM2007-144 ICD2007-155 エレソ技報アーカイブへのリンク: CPM2007-144 ICD2007-155 |
抄録 |
(和) |
携帯機器を落下させた場合、はんだ接合部で破壊が発生する可能性が高い。実装後の落下衝撃信頼性を評価する方法としてJEDECの規格試験方法が一般に良く使われている。 落下衝撃信頼性は 実装基板および半導体パッケージを薄く軽量にすると改善される。これは、半導体パッケージを薄くすることでパッケージの変位が増加し、はんだ変位や金属間化合物の応力負荷が低減されるためである。また、実装基板は軽いと衝撃荷重が低減できるからである。 はんだソルダー・パット構造はNSMDまたはVIPなどを使用すると接合部の強度は向上する。これらのはんだソルダー・パットは、はんだ接合面積を増加させるため、接合強度向上に寄与している。ソルダー・パットめっき材については、接合部の強度劣化を招く無電解ニッケルめっきは避ける傾向にある10)。Ni-Sn-P層が金属間化合物(IMC)とNi3Pの中間に形成され、Ni-Sn-P層にボイドが発生し、 接合強度は低下するためである。ボイドは強度を劣化し落下衝撃信頼性を著しく低下させる。はんだに添加する元素も金属間化合物のグレインの大きさを左右し落下衝撃信頼性に大きく影響を与える。Co, Ni, Ptの添加元素はその信頼性を大きく改善させる。これは、Co, Ni, およびPtはCu6Sn5の化合物に溶け込み、(CuCo)6Sn5,(CuNi)6Sn5,(CuPt)6Sn5などの3元素化合物が生成されるためである。化合物が3元素になると Cu6Sn5の2元素の化合物に比べ、金属間化合物のグレインは小さくなる。グレインは小さい方が落下衝撃性能には有利に働くと考えられる。また、落下衝撃試験方法の代用として引っ張り衝撃試験などが用いられる。この試験は、実装基板の変位や重さなどを考慮しない評価、つまり、はんだを評価する上では代用可能である |
(英) |
When a mobile phone is dropped, the frequency of occurrence of cracks in solder joints is high. Voids in intermetallic compound are affected by solder platings. Voids reduce the strength of solder joints and degrades drop test reliability performance significantly. Nano particles included in solder affect the grain size of intermetallic compound and influences drop test reliability performance. |
キーワード |
(和) |
落下試験 / 金属間化合物 / めっき材 / ナノ・パーティクル / 鉛フリーはんだ / / / |
(英) |
Drop Test / Intermetallic Compound / Platings / Nano Particles / Lead Free Solder / / / |
文献情報 |
信学技報, vol. 107, no. 425, CPM2007-144, pp. 93-98, 2008年1月. |
資料番号 |
CPM2007-144 |
発行日 |
2008-01-10 (CPM, ICD) |
ISSN |
Print edition: ISSN 0913-5685 Online edition: ISSN 2432-6380 |
著作権に ついて |
技術研究報告に掲載された論文の著作権は電子情報通信学会に帰属します.(許諾番号:10GA0019/12GB0052/13GB0056/17GB0034/18GB0034) |
PDFダウンロード |
CPM2007-144 ICD2007-155 エレソ技報アーカイブへのリンク: CPM2007-144 ICD2007-155 |